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目的と目標の違い。/『ガード下の赤ちょうちんから、愛を込めて。』no.10

『ガード下の赤ちょうちんから、愛を込めて。』vol.8

今日もガード下にある、壁は油まみれの安い焼き鳥屋では、2名の男性が、焼酎を片手にある事件について話し合っています。


 

Aさん
すみませーん!焼酎「鍛高譚」、ロックで!

Bさん
好きですねぇ〜。そんなに美味しいんですか?しそ焼酎って。

Aさん
いやぁ〜、ほら、俺、転勤で北海道に5年間いたじゃん。そこではまっちゃってさ。あれからずっと焼酎は鍛高譚なんだわ。

Bさん
へぇ〜。そういえば、先日の札幌の爆発事故、知ってます?

Aさん
おお。すごかったらしいよ。俺の行きつけの店のそばだったらしいんだよ。

Bさん
えっ?大丈夫だったんですか?

Aさん
うん。まぁ大丈夫だったみたい。しかし、100本以上のスプレー缶をガス抜きするって、どんな仕事だよ(笑)

Bさん
そうですね。まぁ、そのまま捨てると缶が破裂して危ないですからね。

Aさん
だけど、100本だぜ。ありえる?

Bさん
ちょっと、意味がわからないですよね…。

Aさん
ガス抜きをして缶は安全になったけど、部屋が危険にさらされては本末転倒だよな。

Bさん
Aさんが仕事でよく言っている、「目的」と「目標」の違いってやつですかね。

Aさん
おっ、わかってんじゃなーい!感心、感心!まぁ、飲め、飲め!今日は仕事の話、抜きだ!

Bさん
いや、仕事の打ち合わせをするつもりで来たんじゃないですか…。目的と目標が違っていますよ…。

Aさん
ぐお!

2018年12月16日の夜、北海道札幌市の不動産会社店舗で爆発があり、建物が全焼して、52人がけがをしました。現場周辺の建物でも39棟が被害を受けていたそうです。

不動産会社の店長さんたちは、在庫整理のため、使用期限が近い約120本ものスプレー缶を処分。200本以上の在庫があったようですね。
店舗内には一時、20リットル分以上の大量のガスが充満していた可能性があったようです。

さて、今回のこの事件、何が問題だったのでしょうか?

可燃性ガスという認識がなかったと話されているみたいですが、そもそもスプレー缶からガス抜きをするという行為をしている段階で、このまま処分してはいけない、なにか問題があるかもしれない、とは思っていたはずです。

では、何が問題だったのか?

この不動産会社の店長さんたちは、

「安全に処分しよう」が目的だったはずです。

この目的を達成するために「ガス抜きをしよう」が目標(目的に対する手段)になっていたはずなのです。

ところが、約120本(在庫は約200本)ものスプレー缶からガスを抜かなければならない。

いつの間に、「目標」だったガス抜きが「目的」に変わってしまったのではないかと思うのです。
つまり、「ガス抜きさえすれば良い」という思考に変化したわけです。

実は、組織や仕事では、こういうことが、よく発生します。

業績を上げるという目的のために、優秀な人材を採用するという目標(目的に対する手段)を立てたにも関わらず、いつの間にか、人材採用が目的となり、動員の数や採用人数を達成することばかりに力を入れている。

こんなことありませんか?

アインシュタイン博士は「問題を生み出したのと同じレベルの意識では、その問題を解決することはでき

ない」と言っていますが、問題に対してしっかりと向き合うことが大事です。

Level.1 物事に「適切に取り組んで」いるのか?

Level.2 「適切な物事」に取り組んでいるのか?

Level.3 何が適切で、何が適切でないのかについて、「どのように判断している」のか?

この段階は、社員研修などのベースとなる考え方です。

Levelごとに、新人、次期リーダー層、管理者と、意識レベルを上げていく必要があるのです。

今回のケースですと、

Level.1 外でガス抜きをする。窓を開ける。何日かに分けて行なう。などなど、適切な取り組み方を考えるべきでした。

Level.2 そもそも、なぜ、スプレー缶からガス抜きをしなければならないのか?を考えるべきでした。

Level.3 そもそも、なぜ、こんな大量のスプレーがあるのだろうか?を考えるべきでした。

上記のLevelを見ると、経営者の皆様は、社員にLevel.3を求めます。
自律的に、自発的に考えて、行動できているからです。

しかし、Level.3というのは企業の信念や価値観に基づくものです。
つまり、社員に企業の信念や価値観が浸透し、共感されていなければなりません。
社員に自律的に、自発的に動いてもらうというのは、信念や価値観の浸透、共有が必要だと言うことです。

 

佐藤 洋介メンバーページへ
大学(日本史専攻)を卒業後、採用コンサルティング会社・ソフトウェア開発会社を経て、2018年にフリーランスへ。「人材の成長を促し、組織の成長サイクルを加速する」をモットーに、性格タイプ理論をもとにした人材採用領域、研修領域でビジネスを展開。近年は対話型組織、人間学にも注力し、組織に所属する人たち一人ひとりが輝ける場づくりを実践している。…続きを読む

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