コミュニケーション力ってなんだろう? Part2/『ガード下の赤ちょうちんから、愛を込めて。』no.7

『ガード下の赤ちょうちんから、愛を込めて。』vol.7
今日もガード下にある、壁は油まみれの、安い焼き鳥屋では、ちょっと小太りで白髪の男性と、ショートカットが似合う小柄な女性が、厚焼き玉子を頬張りながら、前回に話していたことの続きをしているようです。
世の中には、さまざまな便利な言葉がありますね。
これもコミュニケーションを取るための一部なのでしょうね(笑)
コミュニケーションという言葉も便利な言葉の一つです。
コミュニケーションを広辞苑で調べると、
「社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達であり、言語・文字、その他の視覚・聴覚に訴える各種のものを媒介とする」
と記載されています。となると、コミュニケーション能力とは、これを発揮できる力ということになるのでしょうか?
企業が採用したい人物像に挙げるコミュニケーション力はこの内容に即しているのでしょうか?
たぶん、そうでは無いですよね。
経済産業省が「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、2006年から提唱している「社会人基礎力」にはコミュニケーション力と言う言葉はありません。
経済産業省が絶対とは言いませんが、企業においても、このくらいシンプルで、かつわかりやすく、採用する人物像を設定する必要があるでしょう。また、これは入社後の育成にもつながることになるでしょう。
多くの企業で挙げているコミュニケーション力には、さまざまな能力を総合的に言っている気がします。
つまり「総合力」を求めているのでは無いでしょうか?
インプット力
アウトプット力
状況把握力
状況判断力
洞察力
などなど…。
求める人物像にコミュニケーション力を挙げている企業は注意した方が良いでしょうね。
学生や求職者が「コミュニケーション力」と聞いて、受け取る定義は十人十色です。
つまり企業が求めている人物像と違う人材が応募してくる可能性が大ということです。
さらに言えば、「自分はコミュニケーション力がある」という勘違いをした人材が応募してくるでしょう。
言葉はお互いに定義のすり合わせをしなければ、勘違いや思い込みが生じます。
採用でも、育成(研修)でも、考えなければならないことが多いですね(笑)
佐藤 洋介(メンバーページへ)
大学(日本史専攻)を卒業後、採用コンサルティング会社・ソフトウェア開発会社を経て、2018年にフリーランスへ。「人材の成長を促し、組織の成長サイクルを加速する」をモットーに、性格タイプ理論をもとにした人材採用領域、研修領域でビジネスを展開。近年は対話型組織、人間学にも注力し、組織に所属する人たち一人ひとりが輝ける場づくりを実践している。…続きを読む
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