1. HOME
  2. ブログ
  3. 沈黙もコミュニケーション(平井悟ブログ No.7)

沈黙もコミュニケーション(平井悟ブログ No.7)

チームデザインコンサルタント平井です。ある中小企業の人事責任者Aさんとのお話です。

こちらの会社は、12月決算で1月から新しい期がスタートします。半期に1回スタッフ全員にチャレンジ目標を設定してもらい、自分の苦手克服や、自分がやりたいことを掲げて半年間取り組み、それを評価に反映するというものです。
通常の評価とは別枠で設定されており、このチャレンジ目標の達成度合により通常評価に加点される仕組みです。減点はありません。
この仕組みは、個人の成長を促す、やりがいを高めることを目的に取り入れた制度です。

この日は、そのチャレンジ目標の運用で困っていることがあるとのことで相談を受けたのです。

Aさん
平井さん、ちょっと対処に悩んでいるスタッフがいるんです。

平井
どうしました?

Aさん
スタッフのKさん(8年目の男性一般スタッフ)が、チャレンジ目標は設定しないと言っているんです。そんなことを言ったのはKさんだけなんですよ。減点もないし、設定してチャレンジすれば評価が良くなるのに、、、

平井
なぜでしょうね。設定して損することはないのに、、、上司のIさんは、なんて言っています?

Aさん
最初はI課長もKさんと一緒にチャレンジ目標を考えようと、何度も面談をして、以前研修をしていただいたコーチングのテクニックも駆使して目標を引き出そうと工夫していたみたいです。他の人は、うまく引き出せたみたいですが、Kさんだけはどうしても目標が出てこないみたいで。

平井
それで、なんともならずにAさんに相談が来たと。

Aさん
そうなんです。で、私もKさんと話をしたのですが、色々質問をしても、考えているのか考えていないのか答えは出てこず、最後は『僕はいいんです』と、、、実はI課長はKさんの同期なんです。他の同期も役職についている人も多くて、皆、心配しているんですよ。

Kさんは、元々、コミュニケーションが得意ではなく、周囲のメンバーとも特に仲良くできているわけではありませんでした。それでも8年コツコツと業務をこなしており、部署にとっては必要な人材です。30歳も越えて後輩も増えているので、なんとか、成長してほしいと願ってI課長もAさんも必死に、Kさんに働きかけてきたようです。

平井
Kさんは、普段からコミュニケーションを積極的に取る人ではないんですよね。

Aさん
そうなんです。普段から、何かを聞いてもレスポンスが遅いことも多くて。それでも仕事をきっちりこなしてくれるし、人も好いので貴重な人材です。

平井
そうなんですね。ちなみに面談の時って、Kさんが話す割合ってどれくらいですか?

Aさん
うーん、、、I課長の話を聞く限り、多分1割も話していないんじゃないですかね。

平井
では、9割はI課長が話している感じですかね。もしかして、結構、矢継ぎ早に次から次へと質問していませんか?レスポンスが遅いということは、質問されたことについて考えているかもしれないですよね。考えている途中で次の質問が来て、また考えて、また次の質問がきて、そこでパニックになってしまう人って多いですよ。

Aさん
うわーI課長は、せっかちなところがありますからね。なんか、その様子がすごくイメージできちゃいました。確かに、答えが返ってこないことに我慢できず、次の質問を投げているかもしれません。

実際、I課長は、なんとかKさんの評価を良くしたいという思いからチャレンジ目標を設定してほしくて、どんどん質問を繰り返していたようです。
上司としては素晴らしい姿勢ですが、相手のコミュニケーションスタイルに合わせて、時には「沈黙を許容する」ことも必要なのです。

沈黙を許容することで、相手の考えがまとまり、いい答えが出てくるのです。一対一のコミュニケーションに限らず、会議などの場でも同様。沈黙を嫌って、なにか無理やり発言しようとする人も多いように感じます。でも、実はその沈黙がプラスに働くことも少なくないのです。沈黙もコミュニケーションです。
心当たりがある方、是非、自分のコミュニケーションスタイルを見直してみましょう。

ストーンサークルでは、採用から離職防止、組織開発まで人と組織の問題に対する様々なソリューションがあります。
具体的に、人材のことでお困りの方、ストーンサークルまでお問い合わせください。
https://stone-circle.jp/contact/

平井 悟メンバーページへ
1993年 精密機械部品メーカーに就職。社内情報システム部にてプログラマーとしての経験を積む。1999年 IT企業に転職。システムエンジニア、システムコンサルタントとしてのキャリアを積むとともに、管理職として、チームづくりの実践を経験。…続きを読む

 

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事